東京地方裁判所 昭和39年(ワ)10674号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
〔判決理由〕次に原告が昭和三九年三月二五日付書面によつて前記契約の地代を同年四月一日より増額する旨の請求をなしたことは当事者間に争なく右書面は同月二六日頃被告に到達したのであることは<証拠>により推認できるところである。被告は右増額請求は金額の明示がないからその効力はないというが、原告の示した地代に当然増額されるものではなく当事者間で協議するが意見の一致を見ないときは裁判によつて定むべきものであることを考えれば地代増額の請求をなすにつき、地代の額を明示しなければならないものではなく、その他特別の方法、内容を必要としないものと認められ、その上、被告の自ら認めるように地代の支払期前(毎月末)原告は同年四月二六日付書面(内容証明)によつてその額を一カ月一坪当り金一三五円と指示しているのであるから、右の地代増額請求は借地法の条件を充すかぎり有効であり、当事者において協議整はぬときは裁判によりその額を決定する外はない。(荒木大任)